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  • 執筆者の写真ミズコウアキヒコ

NUTEC OILとの出会い

更新日:2020年10月15日

当社は2001年の開業直後は、MOTUL・TOTAL・ELF等の海外有名メーカーのオイルを使用・販売しておりましたが、NUTEC OILを選んでからは取り扱いを辞めました。その経緯を当時を振り返って記事にしておこうと思います。



開業したての掘っ立て小屋に来た人。

 

2001年にMINI岡山の社長の親戚の土地が、道路拡幅の立ち退きまでに大げさな建物を建てないの時期が来れば立ち退くのを条件に、誰か借りてくれないか?との事で500坪の何にもない空き地に、土建屋の友人から買ったスーパーハウス(簡易プレハブ)と簡易トイレを置き開業をしました。


車も売れませんし、パーツも売れませんが、空き地があったのでディーラー時代のお客様や地元の輸入車のオーナーズクラブの人達のたまり場になっていました(苦笑)


ホームページを立ち上げて販売を開始するも、旧知のお客様が買ってくれるだけで、鳴かず飛ばずの状態、そんな時にディーラー時代の取引先である、オイルの卸元の所長がワタシを訪ねて来たんです。


この所長がくせ者で(苦笑)自分の扱う商品以外をスゴク悪く言うので、正直あまり好きな人物ではありませんでした。


当時の純正指定オイルのセレニアオイルはクズオイルだとか言うもんで(後にそれは正しい見解であると認めざるを得ないのですが苦笑)口喧嘩した事もあるんですが、退社したワタシを探して来てくれたそうで、お話を訊くことに。


なんでも、オイル屋になって40年以上経つが、これ以上のオイルに巡り合った事がないからアナタに売って欲しいとの事・・・なんで???その理由は最後に記述します。


当時、ぜんぜん無名のメーカーでしたし、パッケージもダサいし(失礼)あまり気乗りはしませんでしたが、まずは試しにと1台分のエンジンオイルを置いて帰りました。それで試してみてから連絡をくださいとの事でした。


商品車に入れるのはまだ怖いので、代車で使っていたホンダトゥデイに入れました。マニュアル車で良く回るエンジンで、楽しいクルマだったんですが、最近白煙を噴くようになり、車検が切れたら廃車かな?と言う感じの程度の車両です。


で、オイル交換をして、最初に代車に出したお客様が、友人でもある、当時FIAT PANDAを買ってくれた岡山にあるF1が開催された事でも有名なTIサーキットの支配人でした。この人物は元2輪の日本GPライダーでもあり、大のクルマ好きでもあります。軽四しかないけどって出したんですが、重整備で時間が掛かったにも関わらず、文句を言って来ません(よく文句言うんです苦笑)修理が完成し、取りに来たご本人が発したのは・・・「ミズコウ、このクルマはエンジンをチューンしてあるんか?物凄いエンジン回るし面白いけど??」えっと・・・確かに名機とは言われたエンジンではありますが、廃車が視野に入ったボロ車です。白煙は噴くし、マフラーの出口も真っ黒にカーボンで汚れていました。


しかし翌日・・・


その日はそのまま帰り、翌日違うお客様に出す予定のトゥデイのエンジンを掛けた時に、とんでもないモノが目に入ったんです。エンジンが変わったか?くらいにキレイなエンジン音と、マフラーからの水です(驚)ご存知だと思いますが、マフラーから水が出るのは、新車に限りなく近いエンジンの状態で、圧縮が整い、完全燃焼をしている証拠です。それがこの代車から出てるのを見て本当に驚きました。普通はありえません・・・。


試しにその辺を運転してみると、支配人の言っている事はよく判りました。オイル交換前とは別のエンジンになっています・・・その後もこの代車はエンジンOHもせず廃車を免れてしばらくはうちの人気代車として活躍してくれました(笑)


件の支配人の容赦ないアクセルワークがニューテックオイルの洗浄能力を最大限に出して、ピストン周りのカーボンを除去して、ピストンクリアランスに直接密着するエステルオイルのおかげで、新車のような圧縮を取り戻したいたんです(驚愕)


それから、とりあえず所長に連絡して販売店にはなり、本格的に検証を開始したんです。サーキット走行会でお客様の協力を得て、MOTULやTOTALやELFの上級グレードと、NUTECの一番安いグレードでどれほど違うのかを検証しました。


結果は驚くべき内容で、油温や油圧の安定、水温の安定やエンジンのフィーリング等々で

NUTECの圧勝でした・・・もうね笑っちゃうほど、圧倒的な性能差です。それを観ちゃったら、もう他のは売れません(苦笑)お客様にウソをついてNUTECと比べて価値が低く、その割に値段の高いオイルを売ることになるからです。取り扱いを辞めてNUTECのみの販売をする事にしたんです。


ただ、他のメーカーを悪く言うつもりはありません。NUTECがおかしいのです(苦笑)このメーカーの製品は、市販のモノをそのままプロのレースでも使用しています。これは世界中のどのメーカーでもありえません。スポンサーとしてオイルメーカーのステッカーをデカデカと貼ってるレースカーでも、使用してるオイルはオイルメーカーとは別会社の専用部署の製品で、市販品とは異なるのが普通です。ニューテックの社長は元TRDの監督でもありますし、ELFのレーシングデベロップメントの監督でもあります。


その活動の中で「本当にクルマの事を判ってるオイルメーカーが無い」との思いから立ち上げたのがNUTEC JAPANなのです。


ちなみに、公にはなっていませんが某親子で日本でも最速と謳われたレーサーが、国産のリッターカーのワンメイク耐久レースで、毎回エンジンブローで敗退している時、パドックでNUTECの社長である鳩谷氏に逢いました。レース関係者で鳩谷氏を知らない人はいませんので、その悩みを相談したんです。そのマシンは有名国産オイルメーカーがスポンサーで当然そこのオイルを使用しています。うちもケミカルだけはお世話になってる誰もが知る有名メーカーです。件の相談を受けた鳩谷氏は提案しました。「これ上げるから1本だけ入れて走ってみたら?」その結果・・・見事そのレースを完走して優勝しました(驚)


その「これ」と言うのはラインナップの中でも2番目に安いZZ-01と言う商品です(驚愕)これは大きな声では言えない話なので、ここだけの内緒ですが・・・(苦笑)


また、有名なのはSUZUKIがWGPで優勝した際にケニー・ロバーツが直々に選んだオイルがNC-50/51シリーズです(驚)値段の事を言うのも下品ですが、WGPと言えば2輪のF1と言っても過言ではない最高峰のレースです。しかも、レース中に数百キロで走行中でも、インカムで「あそこのボルトのトルクがおかしいから締めてくれ」とピットに指示を出すほど冷静で精密なレースで有名なキングと呼ばれる選手です。そのキング選んだのが市販の2450円のこの製品なんですよ?!


このように、他のメーカーとは次元の違うメーカーなので、よそのオイルと比べてどうですか?と訊かれても困ります(苦笑)F1の燃料以外は市販品をプロチームに提供してるメーカーが他にありますか?と逆に訊きたいです(笑)そのくらい他の追随を許さない唯一無二のオイルメーカーなんです。


かと言って、大上段に構えているワケでもなく、ユーザーや販売店からの声もしっかり聴いてくれます。ワタシがある質問を卸元にした時に、こちらじゃ判らないからとメーカーへ繋いでくれて、電話でお返事いただいたのはなんと社長の鳩谷氏でした(驚)これには声が震えましたね(苦笑)トヨタをルマンに連れて行った男であり、ELFのレーシングデベロップメントでも世界を股にかけて本格的なレースを戦って来た伝説の監督から直々の電話ですから焦りました(大汗)


またイタリア車専門店である当店をはじめ、全国の輸入車や旧車を主に扱うショップから謳い文句である「密着して白煙や黒煙が出ない」と言うが現状では逆で、非常にオイルを食っていると陳情を上げました。それに対応してくれた製品がMS-55と言う製品です。


このような細かい要望にまで応えてくれるメーカーなど、世界広しと言えど存在しません。現に開発部門の方などは、今でもマメにサーキット走行会などに出向き、走行後のオイルを持ち帰って研究などもされていますので、本当に信頼に値いするメーカーです。


その後、ワタシも惚れ込んで良さを広めて行くうちに、ニューテックスペシャルショップに推されて現在に至ります。


余談ですが、オイル卸元の所長は、その数年後にガンで亡くなったんですが、亡くなった後に奥様から電話をいただきました。なんでも、当時あまりにも衝撃を受けて、そのオイルは大事に売ろうと思い、販売してくれる店も選びに選んだそうです。しかもスペシャルショップは全国でも100店しかなれないのです。NUTECと言うメーカーは本当に硬派で、量を売るより、その良さを正しく伝えてくれる販売店さんにしか、卸さないで欲しいとの要望だったそうです。


そんな中で、取引先の中で、口喧嘩までしたワタシを見込んで探してまでも来てくれたのは「この人なら良さを理解してくれ、キチンと勉強もして、NUTECを正しく広めてくれる」から選んでくれたそうです。奥様からの電話口で、ワタシも男泣きしました。


まあ、そんな大の男が感情的・感傷的になるほど、このメーカーのオイルはスゴイんです。


ぜひ、アナタの愛車でもご利用くださいね。



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